数年前より「枕ブーム」ともいわれるように、枕への関心が急に高まってきており、 たくさんの形や高さが異なった種類のまくらが作られるようになってきております。 「自分に合ったまくらを選ぶ」ことが、ふつうのことのようになってきたのです。 そんな中、理想的な枕とはいったいどのようなものかということを追求していくと、そのキーワードは「2つの高さ」でした。
それは、からだの芯を支える脊椎(せきつい)が、首の部分は前に、胸の部分は後ろに、腰の部分は前に・・・と、徐々にS字型に変形して、脊椎にかかる体重をS字のカーブにそって分散するよう進化してきたことに大きく起因します。 人が立っているときの自然な姿勢とは、そのS字型の湾曲が無理なく保たれている状態と言えるでしょう。眠っている間もこの姿勢を保つには、まず、S字の出発点である頚部(首の部分の頸椎)をちゃんと支えることなのです。